フィリピンなど東南アジアから
北オーストラリアに80種ほどが
自生しているつる性の植物。
カンガルーポケットやミリオンハートなど
種類によって葉の色や形はさまざま
個性的ですが、ぷくっとした肉厚な葉を
つけたつるが垂れ下がる様子が
かわいい人気のグリーンです。
自生地では地面に生えているのではなく、
木や岩に根をはる着生植物。
多肉植物のような厚みのある葉を持ち、
種類によっては葉が進化した貯水嚢
を持つものもあって
ここに水分や養分を貯めておけるので
乾燥に強いのが特徴です。
一般的な土を使わずミズゴケだけなどでも
育てられるので、室内で扱いやすいです。
ハンギング仕立てや苔玉にして
吊りさげたり、
水はけのよい植え込み材で
カウンターやテーブルに
置いて楽しめます。
花ことばは「平和」。
丸みのある葉やハート型の葉をもつ
種類があることから
そう連想されているのでしょうか。
【置き場所】
明るく風通しのよい室内。
強い直射日光は避けたほうがよいので
レースのカーテン越しや
日の入る窓から少し離れた場所に
置きます。
風通しがよいのを好みますが
熱帯雨林など湿度がある場所に自生する
のでエアコンの乾燥した風はNG。
耐寒温度は種類によって約5~10℃。
熱帯地域の植物なので寒さはやや苦手です。
【水やり】
風通しのよい場所で育つ着生植物の
特徴として、根がいつも湿って
いる状態にならないように注意。
貯水嚢や多肉質の葉に水分を貯めておけます
ので、植え込み材がしっかりと乾いたら、
たっぷり水を与えてください。
鉢底に水を溜めたままにすると
根腐れの原因になりますので
捨てるようにしましょう。
【葉水】
霧吹きやシャワーで葉や枝に潤いを与えます。
ディスキディアは葉や空気中に出た気根からも
水分を吸収します。
植え込み材の水やりの他に株全体に葉水を
すると元気に育ちます。
ハダニなどの害虫予防にもなりますので、
葉の裏にも水をかけるようにしましょう。
【用土】
根の過湿に弱いので水はけのよいものを
使うようにします。
一般的な培養土よりも、多肉植物用に
ブレンドされたものやミズゴケ、
当店オリジナルのボタニカルソイルなどが
通気性がよいのでおすすめです。
【主な種類】
・ペクチノイデス(カンガルーポケット)
フィリピンに自生。葉が進化した
貯水嚢をもち、ここに水分や養分を
取り込むことができます。
この貯水嚢がぷっくりとかわいらしく
ふくらんだ形で中が空洞になっているため
“カンガルーポケット”と呼ばれています。
主に6~8月頃、ちいさな朱色の花を咲かせます。
耐寒温度10℃以上。
・インブリカータ
大ぶりでぷっくりした丸い葉。
初夏に白に縁がうっすらピンク色の
花を咲かせます。
耐寒温度約5℃。
・ヌンムラリア
1cmほどの小さな丸い葉が連なって伸びます。
花はスズランを小さくしたような白い花。
耐寒温度は約5℃。
・ルスキフォリア(ミリオンハート)
小さく硬質なハート型の葉をたくさん付け、
生長するとボリュームのある株になります。
ヌンムラリアのような白い小花を咲かせます。
・ベンガレンシス
明るいグリーンの葉と細くきゃしゃなつるが
やさしい雰囲気。
白い斑入りの葉がさわやかな「エメラルド」と
いう品種もあります。
花色は白。