イタリアやスペインなど地中海沿岸地域、
日本では香川県の小豆島が有名な産地の
銀灰色の葉が美しいモクセイ科の常緑高木。
神話にも登場する最も古くから栽培されてきた
樹木のひとつ。
樹齢が長く、世界には500年を超える古木も
少なくありません。
平和や生命力の象徴とされ、植物ことばは
「平和」「知恵」「勝利」。
自然樹形も美しいですが、オリーブは
刈り込んで好みの樹形にもできるので、
スタンダード仕立てにしたり生垣としても
利用されています。
【置き場所】
日当たりと風通しのよい場所。
乾燥に強く、多湿が苦手です。
地植えする場合は水はけのよい場所に。
耐陰性は弱いので室内では窓辺の日のあたる
ところに置きます。
光が足りないと葉落ちしたり、葉が少ない状態に
なります。
耐寒温度は種類によりますが
マイナス10℃ほど。
【水やり】
地植えのものは根づいた後は基本的に不要。
鉢植えのものはしっかり土が乾いてから
底穴から出るくらいたっぷり与えます。
春・秋は3~5日に1回、夏は2~3日に1回、
冬は1週間に1回くらいが目安です。
水やりの頻度は天候や環境によって変わります。
土がいつも湿っている状態はNGです。
根腐れしないよう鉢底にたまった水は捨ててください。
【肥料】
庭植え:年に3回が基本です。
2~3月に元肥として有機質の緩効性固形肥料、
開花後の6~7月に追肥の化成肥料、
結実後の10~11月にお礼肥として化成肥料を
与えます。
鉢植え:4~11月に固形肥料なら1~2ヶ月に1回、
液体肥料なら月に2~4回与えてください。
【植えつけ・植え替え】
3~5月、9~10月が適時期です。
水はけのよい弱酸性の土質を好むので
地植えする場合は植え場所に苦土石灰を
混ぜ込むとよいです。
深植えせず、支柱を立てて支えるようにします。
鉢植えの場合は1~2年おきに、
1まわりから2まわり大きい鉢に
あまり根鉢をくずさないようにして
植え替えます。
【品種】
イタリア、スペインをはじめ世界に1000種以上が
あります。
オリーブは同じ品種の花粉では実がつきにくい
「自家不結実性」の強い性質をもつ木です。
種類によっては1本だけで実をつけるものや
戸外では近隣の他の種類の花粉によって
受粉することもありますが、実をつけたい場合は
開花時期の近い異なる品種の木が2本以上
必要です。
日本には江戸時代に入ってきて現在60品種以上
が栽培されています。
主要品種は「マンザニロ」、「ルッカ」、
「ネバティロブランコ」、「ミッション」、
「チプレッシーノ」など。
品種によって葉の大きさや実の形、
直立性や開張形などの樹形もさまざま
バリエーションに富んでいるのも
オリーブの魅力です。