ウラボシ科ビカクシダ属
学名:Platycerium bifurcatum
原産地:オーストラリア
和名の「コウモリラン」、「ビカクシダ」
という呼び名で知られているユニークな形の植物。
オーストラリアや東南アジア、アフリカなどに
それぞれ固有種がいるシダの仲間で、
樹木や岩に付いて育つ着生植物です。
プラティケリウム・ビフルカツムは
オーストラリア東海岸原産、数あるコウモリランの
中でもっとも一般的な品種。
環境適応力があって丈夫で育てやすい
初心者にもおすすめの
インテリアグリーンです。
コウモリランは木に着生して育つため、
多くはハンギングや苔玉、ヘゴ板につけて
壁や上から吊るす形で育てていることが多いですが、
ビフルカツムは葉が上向きなので
鉢植えにしてもバランスが良いです。
【置き場所】
風通しのよい明るい場所。
耐陰性がありますが日当たりがある方が
葉色よくしっかりとした株に育ちます。
ただし、夏の強い直射日光は避けるようにします。
耐寒温度は5℃。
適応力がつよいので水やりを控えて
慣らすようにすると0℃くらいまで
耐えることができます。
【水やり】
春~秋の生育期間は
植え込み材の表面がすべて乾いたら、
株元にたっぷり水を与えてください。
ヘゴ板や苔玉、葉で鉢が覆われてしまって
いるような場合は水をはったバケツなどに
しばらく浸けて吸水させるとよいです。
10℃以下になると生育がゆっくりになるので
水やりの回数を減らして乾かし気味にします。
【葉水】
空中湿度が高いのを好みます。
空気が乾燥する時期は霧吹きで
葉やその周りに潤いを与えてください。
【コウモリランの葉の特徴】
ユニークな形のこのシダ植物には形と働きが
異なる2種類の葉があります。
名前の由来となったコウモリの羽のような、
トナカイの角のような細く伸びた方が
“胞子葉(ほうしよう)”、
株元に重なって根を覆うように広がるのが
“貯水葉(ちょすいよう)”。
“胞子葉”は花と種をつけないシダ植物の
繁殖のための胞子をつける葉で
“貯水葉”は水分や養分を貯める役割です。
“貯水葉”は古くなると薄い緑色の葉が茶褐色に
変わっていきますが、養分を貯める働きは続くので
取り除かないようにしましょう。
年を重ねて褐色になった部分もまるごと
コウモリランの魅力です。